日本大百科全書(ニッポニカ) 「虎屋まんじゅう」の意味・わかりやすい解説 虎屋まんじゅうとらやまんじゅう 虎屋黒川の酒まんじゅうで、本来は京菓子である。明治維新で皇居が東京に移ったとき、御所御用を務めてきた関係で本店を東京に移したが、現在でも、京都一条烏丸(からすま)西入ルにある支店は、中興の祖といわれた黒川円仲(?―1635)以来の名残(なごり)をとどめている。その円仲が漉(こ)し餡(あん)を甘酒皮でくるんで蒸し、後水尾(ごみずのお)天皇(在位1611~29)に献上してから虎屋まんじゅうは有名になった。餡のうまみと皮の美しさ、醸し出される香りとが一体となった名菓である。[沢 史生][参照項目] | 酒まんじゅう 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例