(読み)チツ

デジタル大辞泉 「蟄」の意味・読み・例文・類語

ちつ【蟄】[漢字項目]

[音]チツ(慣)
虫が土中で冬ごもりする。「啓蟄
人が家の中に閉じこもる。「蟄居

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「蟄」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] チツ・チュウ(チフ)
[字訓] かくれる・とじこもる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は執(しつ)。〔説文〕十三下に「臧(かく)るるなり」とあり、虫蛇の類が冬ごもりすることをいう。伏蟄の終わることを啓蟄という。〔左伝、桓五年〕「そ祀は蟄して郊す」とあり、そのとき蟄雷蟄虫を驚かせるのであるという。家居して世に出ぬことを、蟄居という。

[訓義]
1. かくれる、冬ごもりする。
2. とじこもる。
3. 蟄蟄は、多くのものがしずかに集まるさま、擬声語

[古辞書の訓]
名義抄〕蟄 コモル・カクル・ウルフ 〔立〕蟄 ツナグ・コモル・ヒシグ 〔字鏡集〕蟄 スゴモル・ムシコモル

[語系]
蟄・dipは同声。(ちつ)は「下入なり」と訓する字。入njipも声義の近い字で、みな低いところにかくれる意がある。

[熟語]
蟄悪・蟄居蟄戸蟄獣蟄蔵・蟄蟄・蟄虫・蟄伏・蟄雷蟄竜
[下接語]
永蟄・解蟄・久蟄・驚蟄・啓蟄・深蟄・潜蟄・冬蟄・発蟄・蟠蟄・伏蟄・閉蟄幽蟄

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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