蠣久村(読み)かきひさむら

日本歴史地名大系 「蠣久村」の解説

蠣久村
かきひさむら

[現在地名]佐賀市鍋島町なべしままち大字蛎久かきひさ字蛎久

東を多布施たふせ川に接し、岸川きしかわ増田ますだ津留つる植木うえきの各村に囲まれた水田地域。文化一四年(一八一七)の郷村帳によれば、村内に北畠・寺小路・鳥巣殿小路・辻・市場・馬場・横小路・川原口などの地名を含み、商業も認められた郷宿である。

永保二年(一〇八二)太宰府天満宮安楽あんらく寺に寄進された蠣久庄はこの地域と考えられる。天喜二年(一〇五四)創建といわれる蠣久天満宮もあり、中世に一時栄えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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