内科学 第10版 の解説
血圧異常における新しい展開(血圧の異常)
高血圧治療は,エビデンスに基づいたガイドラインに沿って行われることが多い.わが国では日本高血圧学会の2009年のガイドラインが繁用されているが,2009年にESH/ESCの再評価があり,2011年に英国高血圧学会の新しいガイドラインが出された.2013年には米国のJNC8,ESH/ESCが改訂予定である.第1選択薬を現在の5薬剤から変えるのか,という議論に加え,心血管疾患,糖尿病,慢性腎臓病合併高血圧や,高齢者における高血圧の降圧薬選択と降圧目標などが国際的な議論になっており,わが国でも2014年にガイドラインが改定される予定である.さらに,家庭血圧の評価法についても,判定時間帯,測定回数,そして使用する血圧値の積算法など整理が必要となる.[島本和明]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報