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高速道路 こうそくどうろexpressway

翻訳|expressway

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高速道路
こうそくどうろ
expressway

自動車の高速運転を安全に維持するために造られる道路。高速自動車道路。立体交差中央分離帯の設備,自動車の出入り専用のインターチェンジの設置など,特殊な構造をもつ。 1930年代に造られたドイツのアウトバーンがその先駆である。日本では,高速自動車国道法によって定められた自動車専用道路をさすが,単なる自動車専用道路をも含めていう。

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デジタル大辞泉の解説

こうそく‐どうろ〔カウソクダウロ〕【高速道路】

自動車が高速度で走るための専用道路。ハイウエー。高速。

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百科事典マイペディアの解説

高速道路【こうそくどうろ】

ハイウェーとも。自動車が安全快適に高速運転できるための自動車専用道路。中央分離を明確にし,交差は立体交差,出入はインターチェンジによる。駐車場,食堂,給油所,洗面所,修理施設などを備えたサービス・エリア,休憩用などのパーキング・エリアを適宜にもつ。
→関連項目第二東名・第二名神高速道路

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世界大百科事典 第2版の解説

こうそくどうろ【高速道路】

今日,一般的に呼ばれている高速道路は,アメリカ英語のエキスプレスウェーexpresswayの訳語であるが,全面的または部分的に出入制限を行い,鉄道,道路などとの交差点を立体交差とし,往復交通を分離した通過交通のための自動車幹線道路である。なお,日本では高速道路を俗にハイウェーと称するが,ハイウェーhighwayとは本来は公道の意である。アメリカでは完全な出入制限を行った道路をフリーウェーfreewayとも称している。

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大辞林 第三版の解説

こうそくどうろ【高速道路】

交差点を立体交差としたり、上下線の分離などにより、高速通行を可能にした自動車専用道路。ハイウエー。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高速道路
こうそくどうろ

大都市、産業都市、重要港湾、空港など、政治、経済、文化上、とくに重要な地域を連絡する幹線道路のうちで、自動車が高速かつ安全快適に走行できるよう、法律的および構造的に措置された道路。このため基本的には、(1)自動車専用道路であること、(2)出入制限があること、すなわち交差部を立体にし、出入はインターチェンジだけによること、(3)中央帯により往復交通を方面別に分離すること、の各条件が満足されなければならない(道路構造令)。
 アメリカでは完全な出入制限を行ったものをフリーウェーfreewayと称して、一般的な高速道路のエクスプレスウェーexpresswayと区別し、また公園あるいは帯状公園地域に設けて乗用車だけを通す高速道路をとくにパークウェーparkwayと称している。ドイツのアウトバーンAutobahn、イギリスのモーターウェーmotorway、イタリアのアウトストラーダautostrada、フランスのオートルートautorouteなどはすべてこの高速道路の概念に入る幹線道路である。[吉川和広・小林潔司]

高規格幹線道路網計画

日本の高速道路網構想は1966年(昭和41)7月に国土開発幹線自動車道建設法で策定され、2009年(平成21)までに、高速自動車国道7641.8キロメートルが供用されている。1987年(昭和62)には、社会・経済の新たな動向や国土開発上の諸課題に適切に対応し、日本の経済力に見合う国民生活の実現と国土の均衡ある発展を支えることを目的とし、高速自動車国道、本州四国連絡道路、これらに接続する新たな路線を合わせた総延長1万4000キロメートルに及ぶ高規格幹線道路網計画が策定された。高規格幹線道路は、自動車の高速交通の確保を図るため必要な道路で、全国的な自動車交通網を構成する自動車専用道路である。第四次全国総合開発計画(1987年6月30日閣議決定)では、21世紀に向け多極分散型の国土を形成するため、「全国的な自動車交通網を構成する高規格幹線道路網については、高速交通サービスの全国的な普及、主要拠点間の連絡強化を目標とし、地方中枢・中核都市・地域の発展の核となる地方都市及び周辺地域等からおおむね1時間程度で利用が可能となるよう、およそ1万4000キロメートルで形成する」と記載されている。
 その後、東名高速道路、名神高速道路、中央自動車道、東北縦貫自動車道、山陽自動車道、中国縦貫自動車道、九州縦貫自動車道、北海道縦貫自動車道などの縦貫道に加えて、関越自動車道、常磐(じょうばん)自動車道、近畿自動車道などの整備が進められ、高規格幹線道路網1万4000キロメートルのうち、2001年(平成13)には半分強の約7300キロメートルが完成し供用された(2012年2月の時点では9945.7キロメートル供用)。1999年の国土開発幹線自動車道建設審議会を経て、高規格幹線道路網計画のうち9342キロメートルが高速自動車国道として整備計画に盛り込まれた。しかし、高速自動車国道の整備にあたっては、しだいに採算性の低い区間の整備が必要となり、道路整備の効率性が低下する。料金の全国プール制や、出資金・利子補給金による公的助成を導入した道路整備に対して、高速道路の整備により便益を受ける者とその費用を負担する者が異なるという不公平性が指摘され、高速道路整備の意義や道路整備の財源の負担方法、さらには、道路公団等、特殊法人のあり方に関しても、さまざまな批判が投げかけられるようになった。
 2001年12月19日に小泉純一郎内閣により「特殊法人等整理合理化計画」が閣議決定され、道路関係四公団は2004年6月に成立した道路関係四公団民営化関連法によって、2005年10月に分割民営化された。2005年10月1日の日本道路公団分割民営化に伴い、同公団の業務のうち、施設の管理運営や建設については、東日本高速道路(NEXCO東日本)・中日本高速道路(NEXCO中日本)・西日本高速道路(NEXCO西日本)に、保有施設および債務は道路関係四公団とともに独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に分割・譲渡された。これら会社・機構の発足とともに日本道路公団は解散した。2006年2月の国土開発幹線自動車道建設会議において、民営化会社が整備済み分を含め、8520キロメートルを整備し、整備計画で設定された9342キロメートルの残りの区間に関しては、国と地方の負担により整備するという新直轄方式が導入された。2007年の政府与党合意「道路特定財源の見直しについて」に基づいた道路の中期計画において、1万4000キロメートルの高規格幹線道路網の整備に向けた道程が示された。
 建設開始当初、高速自動車国道は原則として建設時の借入金が返済されるまで無料開放をしない有料道路との位置付けであった。このため各路線の借入金がそれぞれの路線の収益により返済された後は、無料開放される予定であった。その後、料金プール制が導入され全国の高速道路の収支を合算することとなったため、東名高速道路をはじめとする利用者の多い路線の収益で他の赤字路線の借入金を返却する状態となった。赤字国債によって建設費を賄ったこともあり、無料化はたびたび先送りされた。道路公団民営化の方針で2005年の民営化後45年以内に借入金を返済し、日本高速道路保有・債務返済機構を解散することが日本高速道路保有・債務返済機構法で義務化されている。また返済完了時点で、道路資産を道路管理者に移管して、高速道路を無料開放するとしている。民営化時の借入金は、約40兆円に相当するといわれている。
 民主党は、地方を活性化するとともに、流通コストの削減を図ることを目的として、2003年以降、高速道路無料化をマニフェストに掲げている。2009年の衆議院総選挙マニフェストでは「高速道路を原則無料化して、地域経済の活性化を図る」ことを政策目的として掲げ、民主党政権は割引率の順次拡大などの社会実験を実施し、その影響を確認しながら、高速道路を無料化していくとした。しかし、社会保障費の増加や2011年3月に発生した東日本大震災の復興に多額の財源を要することから、高速道路の無料化政策の行く末は不透明である(2011年末現在)。[小林潔司]

構造

高速道路には、自動車が高速で安全に走行するために特別の構造が必要である。
〔1〕設計速度 道路の幾何構造(幅員、曲線、勾配(こうばい)など)を定める基礎となる設計速度は、高速道路では一般の道路より高いのは当然である。アメリカでは毎時75マイル(120キロメートル)、ドイツでは毎時160キロメートル(最近では実際は120キロメートル)を用いている。日本では毎時120キロメートルを設計速度の最高としている。ただし首都高速道路のように都市内高速道路の場合は、毎時60~80キロメートル程度の低い設計速度をとることがある。
〔2〕横断構成 高速道路は通常の場合、車道のほかに、中央帯(中央分離帯および側帯)、路肩(ろかた)からなっている。自動車1台が走る部分を車線といい、車線が集まって車道となるが、車線の数は段階施工の第1段階の場合は別として、完成断面では片側少なくとも2車線、往復では4車線以上なければならない。これは往復分離であるため、おのおの1方向ずつ独立した道路となっており、片側1車線では速度の遅い自動車の追い越しも不可能であり、当然2車線以上となる。一般に日本の高速道路では片側2車線のうち、左側を走行車線、右側を追い越し車線としている。以上のほか、特別の場合に付加する車線として、変速車線、登坂車線、停留車線がある。変速車線はインターチェンジなどの出入り口付近で流出するときは減速に、流入するときは加速に要する長さの車線であり、登坂車線は急な坂道あるいは長い坂道で、とくに速度の落ちる自動車(トラックなど)が他の高速車のじゃまにならないように設ける車線であり、また停留車線はバスが停車するための車線で、いずれも通常の車道のほかに設けるものである。
〔3〕幅員 車線の幅は3.50~3.75メートルで、日本では3.60メートルをとっている。中央帯の幅員は広いほうが望ましいが、少なくとも4.00メートル以上とっているのが普通である。イタリアと日本では国土が狭い関係もあって3.00メートルとしており、日本ではここに低木を植えることによって対向車のヘッドライトのまぶしさを防ぎ、幅員の狭さを補っている。また各国とも路肩を2.50メートル以上とっているが、これは故障など非常の場合に自動車が車道を避けて駐車するためで、いわゆる、駐車帯の役目をもっている。
〔4〕線形 真上から見た道路の形を平面線形という。平面線形は直線と曲線の組合せからなっているが、曲線部の半径があまり小さいと高速走行には適さない。たとえば設計速度毎時120キロメートルの場合には最小570メートルで、できるだけ1000メートル以上が望ましいとされている。現在は、運転者の視覚に滑らかな感じを与える曲線形が設計されるようになり、そのために平面線形は円曲線とクロソイド曲線とが連続するようになった。クロソイド曲線は、一定速度で自動車が走行しているとき、一定の角速度でハンドルを切ったときに生ずる自動車の走行軌跡である。直線部は一見問題がなさそうに思われるが、あまり長く続くと運転者の神経が弛緩(しかん)し眠気を誘うことがあるので、設計速度毎時100キロメートルの場合、2500~2800メートルを限界としてカーブを入れるように考慮されている。また真横から見た道路の形を縦断線形という。縦断線形は勾配と縦断曲線の大きさに支配される。設計速度毎時120キロメートルでは最急2%、特別の場合短区間に限り4%までというのが普通である。勾配の変わる地点で道路が折れるのを防ぐために入れるのが縦断曲線で、普通、放物線を使っている。ただ縦断線形と平面線形の組合せ方によっては、実際より急に曲がって見えたり、平らな所が膨らんで見えるなど錯覚をおこさせる場合があるので、そのようなことのないよう、組合せはもちろんのこと、周辺景観とのよりよき調和を求める修景技術などを取り入れて、十分調和のとれた線形とする努力が払われている。[吉川和広・小林潔司]

施設

高速道路施設は、インターチェンジ、サービスエリア、パーキングエリアおよびバスストップである。インターチェンジは高速道路と一般道路とを連絡する施設であり、高速道路上の交通の流れを妨げることなしに交通を他の道路に流出させ、また他の道路から流入させる施設である。高速道路は自動車(125ccを超える自動二輪を含む)だけの通行に限られ、歩行者、軽車両、ミニカー、125cc以下の自動二輪、原付は通行できない。また、高速道路においては沿道の使用制限がなされ、駐車禁止となっているので、それに伴って新しい施設が必要となってくる。すなわち、サービスエリア、パーキングエリア、バスストップがそれである。食堂、ガソリンスタンド、小修理工場、便所などを設けた広場をサービスエリアといって、普通30~50キロメートルごとに設けられる。
 また、食堂などの施設はなにもなく、単に駐車して簡単な休憩を行うために駐車帯または広場を設けたものをパーキングエリアといって、普通5~10キロメートルごとに設けられる。一般道路のように路側(ろそく)に無秩序に食堂やガソリンスタンドがあるのと違って、一定のルールに従って高速道路の付帯施設として設けられる。諸外国の高速道路上にバスストップのある例は少ないが、日本では諸外国と比べてバスの利用が非常に高いこと、高速道路沿線に多くの住居地域が発達していることなどから、高速道路上にバスストップが設けられている。[吉川和広・小林潔司]

海外の高速道路

アメリカ合衆国では、1916年に公共事業局が設置され、1921年に連邦高速道路法が通過し、連邦補助による高速道路整備が開始された。1956年の連邦補助高速道路法整備により全長約6万5000キロメートルの州間高速道路網が計画された。高速道路収入法により、自動車の利用に関連する税、たとえばガソリン税などによる収入が高速道路信託基金に託され、基金の収入が高速道路の建設と維持管理にのみ充当され、残りの費用はアメリカ合衆国の連邦予算から拠出された。2009年10月の時点で、アメリカ合衆国の高速道路総延長は、州間道路の7万5658キロメートル、フリーウェー等の1万8346キロメートルをあわせて、9万4004キロメートルとなっている。
 ヨーロッパ(EU加盟15か国)では、2007年の時点で約5万3000キロメートルの高速道路網が整備されており、欧州自動車道路(国際E-ロードネットワーク)とよばれる。このうち、約6割の区間が有料区間として運営されている。ドイツでは1913年に高速道路建設が開始され、ヒトラーによりアウトバーン網整備が進められた。アウトバーンは総延長がおよそ1万3000キロメートルであり、自動車燃料や自動車保有への税金で建設と維持が行われていたが、1995年より12トン以上の大型トラックについて有料となった。オーストリア、スイス、チェコ、スロバキアではビニエットとよばれる一定期間の通行料金の支払いを示したステッカーシールをフロントガラスに貼る。フランスの高速道路・オートルートやイタリアの高速道路アウストラーダは有料である区間が多い。イギリスのモータウェー、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、デンマークの高速道路は原則無料である。
 中華人民共和国の高速道路網は中国国家高速公路網とよばれる。1988年に上海市で最初の高速道路(滬嘉Hujia高速道路)が建設された。その後、2010年までに3万5000キロメートルの中国国家高速公路網を構築するという計画(五縦七横)が1992年に立案された。計画より早く高速道路整備が進展し、2009年末には総延長6万5000キロメートルが完成した。2005年には、今後30年間で人口20万以上のすべての地方中核都市を相互に連絡する8万5000キロメートルの高速道路のネットワーク(7918構想)を建設する計画が発表された。中国の高速道路の総延長は、2010年末現在、約7万4000キロメートルで、アメリカに次いで世界第2位である。近年は年平均で約6000キロメートル以上の高速道路が建設されている。[小林潔司]

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世界大百科事典内の高速道路の言及

【道路】より


【外国の道路】
 1908年のフォードT型自動車の登場や第1次大戦での自動車の活躍を契機に,自動車時代が始まった。ドイツではヒトラーが政権につくや,高速道路(アウトバーン)建設計画を発表し,42年までに3859kmを完成させた。第2次大戦後の東西分割によって西ドイツには2110kmが残されたが,連邦長距離道路法,鉱油税等の一部を特定財源化した交通財政法などに基づいてその整備が進み,高速道路は7500kmにまで達して,戦後の西ドイツ経済の成長を支えた。…

※「高速道路」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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