血液型活性糖脂質(読み)ケツエキガタカッセイトウシシツ

化学辞典 第2版 「血液型活性糖脂質」の解説

血液型活性糖脂質
ケツエキガタカッセイトウシシツ
blood group active glycolipid

血液型抗原活性をもつ糖脂質総称.ABO式,ルイス式,Ii式,P式血液型の抗原決定基はすべて糖鎖であるが,この糖鎖を末端にもつ糖脂質のことをいう.このうち,ABO式血液型は三つの遺伝子(A,B,O遺伝子)に支配されている.A遺伝子はN-アセチルガラクトサミン転移酵素,B遺伝子はガラクトース転移酵素をエンコードしており,それぞれN-アセチルガラクトサミン,ガラクトースをH抗原に付加し,A抗原,B抗原を合成する.O遺伝子はこれらの転移酵素活性を発現しない.したがって,AAおよびAO遺伝子型をもつヒトはA抗原,BBおよびBO遺伝子型をもつヒトはB抗原,OO遺伝子型をもつヒトはH抗原,AB遺伝子型をもつヒトはA,B両抗原が産生される.A型個体はB抗原に,B型個体はA抗原に,O型個体はA,B両抗原に対して抗体をつくるが,AB型個体はどちらに対しても抗体をつくらない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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