デジタル大辞泉
「糖鎖」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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知恵蔵
「糖鎖」の解説
糖鎖
糖たんぱく質や糖脂質などの生体分子において、たんぱく質や脂質に結合している糖類の鎖。広義には糖類だけがグリコシド結合によってつながったものも糖鎖と呼ぶことがあるが、その場合には炭水化物と同義である。核酸塩基やアミノ酸の連鎖が、2次的に折り畳まれたり、ループを作ったりすることはあっても、基本的には直線的にしかつながらないのに対して、糖は多数の水酸基をもち、さまざまなつながり方ができるために、糖鎖は非常に多様な構造をとれる。単独の糖鎖としては、でんぷん、グリコーゲン、セルロース、ペクチンなどがある。糖たんぱく質及び糖脂質は、血漿(けっしょう)、卵白、コラーゲン、ホルモンなど、生体内で重要な機能を果たす生体分子である。近年注目を浴びているのは、細胞膜表面にある抗原性をもつ糖たんぱく質で、その構造の多様性ゆえに各種のシグナルを認識するための標識分子としての役割を果たしていることが明らかになっている。血液型物質もそうした糖たんぱく質の1つである。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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