行き向かふ(読み)ユキムカウ

デジタル大辞泉 「行き向かふ」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐むか・う〔‐むかふ〕【行き向かふ】

[動ハ四]
年月が経過しては、またやってくる。次々と過ぎてまたやってくる。
「―・ふ年の緒長く仕へ来し」〈・三三二四〉
出かけて行く。出向く。
「かの粟田口の宮に―・ひて」〈今昔三一・一〉
立ち向かって行く。ぶつかって行く。
「其の儀ならば、―・ってうばひとどめ奉れ」〈平家・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行き向かふ」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐むか・う‥むかふ【行向】

  1. 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙
  2. 去って行ってはまた向かって来る。次々と過ぎ去ってはまたやって来る。年月などが去来することにいう。
    1. [初出の実例]「徃向(ゆきむかふ) 年の緒長く 仕へ来し 君の御門を 天の如 仰ぎて見つつ」(出典万葉集(8C後)一三・三三二四)
  3. 出かけて行く。出向く。
    1. [初出の実例]「治部玄蕃、雅楽司等を船にのりくはへて音楽を調てゆき向に」(出典:観智院本三宝絵(984)中)
  4. 相手に向かって行く。ぶつかって行く。また、出迎えに行く。
    1. [初出の実例]「其儀ならば、ゆきむかてうばひとどめ奉れ」(出典:平家物語(13C前)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む