行方も知らず(読み)ゆくえもしらず

精選版 日本国語大辞典 「行方も知らず」の意味・読み・例文・類語

ゆくえ【行方】 も=知(し)らず[=知(し)れぬ]

  1. 行く先がわからない。また、どこへ行ったのかわからない。行方不明である。
    1. [初出の実例]「みさご居る沖つ荒磯に寄する波徃方毛不知(ゆくへモしらず)吾が恋ふらくは」(出典万葉集(8C後)一一・二七三九)
  2. 今後のなりゆきがどうなるのかわからない。将来の見通しがたたない。
    1. [初出の実例]「大地(おほつち)を 炎と踏みて 立ちて居て 去方毛不知(ゆくへモしらず) 朝霧の 思ひ惑ひて」(出典:万葉集(8C後)一三・三三四四)
  3. はてがわからないほど広々としている。はてしなく広い。
    1. [初出の実例]「海のおもて、うらうらとなぎわたりて、ゆくゑもしらぬに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
  4. どこの誰かわからない。素姓もわからない。
    1. [初出の実例]「御神事をなす所に、ゆくゑもしらぬ御事なるが、来り給ふははばかりあり」(出典:車屋本謡曲・野宮(1470頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む