術後偽膜性腸炎(読み)じゅつごぎまくせいちょうえん(その他表記)postoperative pseudomembranous enterocolitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「術後偽膜性腸炎」の意味・わかりやすい解説

術後偽膜性腸炎
じゅつごぎまくせいちょうえん
postoperative pseudomembranous enterocolitis

ことに腹部手術の前に広域性抗生物質を使用した場合,術後に生じることの多い腸炎である。小腸と大腸の粘膜表面に滲出物による偽膜を形成する。激しい下痢,発熱,腹痛,吐き気,嘔吐,頻脈,循環性虚脱などが突然現れて急速に進行し,短時間のうちに死亡することがある。当初は,抗生物質に抵抗性をもつブドウ状球菌によって起るものが多かった。しかし最近は,抗生物質のクリンダマイシンを投与したときに,菌交代現象として増殖するクロストリジウム・ディフィシレ (グラム陽性菌) がつくりだす腸毒素によって引起されることが多い。治療にはバンコマイシンが効果がある。

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