衛夫人(読み)えいふじん(その他表記)Wèi fū rén

改訂新版 世界大百科事典 「衛夫人」の意味・わかりやすい解説

衛夫人 (えいふじん)
Wèi fū rén

中国,晋の書家。名は鑠,字は茂猗(もい),衛恒の姪,汝陰太守李矩の妻。後漢の蔡邕(さいよう)の娘の蔡琰さいえん)から書法を受けたといい,鍾繇(しようよう)の筆法を学んだともいう。正,行,篆,隷の各体にすぐれ,その書風は〈美女が台に登り,仙娥が影を弄(もてあそ)ぶ〉ようだと評される。書聖と仰がれる王羲之幼少のとき衛夫人に師事したと伝えられる。有名な《筆陣図》が衛夫人の作とされているが,これは別人偽託であろう。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 利国 日原

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android