国民健康保険料(保険税)を滞納しているため保険証を交付されていない世帯に、保険証の代わりに交付される資格証明書。正式名称は、国民健康保険資格証明書。医療機関で保険証の代わりとして使うことができるが、保険が適用されないため、医療費の全額が自己負担となる。ただし、医療機関の領収書を添えて市区町村の国民健康保険窓口で払い戻しを申請すれば、未納の保険料が相殺されたうえで、自己負担分の3割を差し引いた額の払い戻しが受けられる。
被保険者資格証明書の発行は、被災や会社の倒産などといった特別な理由がなく、保険料の滞納が1年以上1年6か月未満の場合にとられる措置である。2000年(平成12)に厚生労働省が市区町村に発行を義務づけた。滞納期間が1年6か月以上になった場合は公的な保険給付が差し止められ、財産の差し押さえ処分が行われることもある。なお、保険料の滞納が6か月以上1年未満の場合には、短期被保険者証が交付される。この場合、有効期間は短いが、保険は通常通り適用される。
[編集部]