被覆穿孔(読み)ひふくせんこう(その他表記)covered perforation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「被覆穿孔」の意味・わかりやすい解説

被覆穿孔
ひふくせんこう
covered perforation

胃・十二指腸潰瘍が深くなり,漿膜に達するようになると,周囲の臓器にも炎症が及んで潰瘍部に癒着する。これは,潰瘍が穿孔して腹膜炎などを起さないようにする生体の防御反応である。潰瘍がさらに進んで穿孔を起した場合,この保護癒着が十分でないとか,穿孔がきわめて小さければ,穿孔部に限局性の膿瘍が生じ,大網,肝臓,胆嚢,膵臓,小網などが癒着してこれを取囲む。この状態を被覆穿孔という。胃内腔は穿孔した潰瘍を通じて膿瘍と交通するが,腹腔とは癒着した臓器が境になる。被覆穿孔では症状は軽いが,癒着がはがれて急性汎発性腹膜炎を起す危険性が高いので,時期をみて根治手術を行う。

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