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腹膜炎 ふくまくえん peritonitis

翻訳|peritonitis

8件 の用語解説(腹膜炎の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腹膜炎
ふくまくえん
peritonitis

細菌感染による腹膜の炎症。急性のものは,胃潰瘍十二指腸潰瘍で穴があき,内容物が腹腔内にもれた場合に重い症状を示すが,このほか胆嚢炎,虫垂炎,腸結核,チフスなどの穿孔によるものが多く,子宮周囲炎などの婦人科疾患の波及,また胆嚢,肝臓,膵臓,腎臓などの炎症に続発するものも多い。

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デジタル大辞泉の解説

ふくまく‐えん【腹膜炎】

腹膜の炎症。化膿菌(かのうきん)腫瘍(しゅよう)などによって起こり、急性では虫垂炎などから二次的に起こることも多く、激しい腹痛や嘔吐(おうと)・下痢(げり)などを伴う。

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百科事典マイペディアの解説

腹膜炎【ふくまくえん】

腹膜の炎症。急性汎発性腹膜炎は胃・十二指腸,虫垂,腸管,胆嚢,膵(すい)臓などの炎症や潰瘍(かいよう)の波及,特に穿孔(せんこう)によることが多い。一般に初期から重症で,ショック脱水症状を伴い,激痛,嘔吐(おうと),鼓腸,腹部膨隆などをきたし,原因療法を含め手術を要することが多い。
→関連項目鼠径リンパ肉芽腫虫垂炎腸閉塞腹水

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栄養・生化学辞典の解説

腹膜炎

 腹膜の炎症.

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家庭医学館の解説

ふくまくえん【腹膜炎 (Peritonitis)】

 腹壁(ふくへき)の内側と腹腔(ふくくう)内の臓器の表面をおおっている腹膜(ふくまく)(コラム腹膜のしくみ」)に炎症がおこるのが腹膜炎です。
 炎症が、腹膜の一部にとどまっているものを限局性(げんきょくせい)腹膜炎、腹膜全体にわたっておこっているものを汎発性(はんぱつせい)腹膜炎(びまん性腹膜炎)といいます。
 腹膜の一部に炎症がおこると、周囲にある大網(たいもう)や腸が取り巻き、炎症が現在以上に広がらないようにします。この防御機構が機能しているうちは限局性腹膜炎の段階でとどまっていますが、力がおよばなくなると、炎症が広範囲広がり、汎発性腹膜炎になります。
 しかし、限局性腹膜炎の段階を踏まずに、最初から汎発性腹膜炎として発症することもあります。
 また、短時日のうちに急速におこってきたものを急性腹膜炎(「急性腹膜炎」)、いつ発症したのかわからないことが多く、長期間にわたって続くものを慢性腹膜炎(「慢性腹膜炎」)といいます。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふくまくえん【腹膜炎 peritonitis】

腹膜の炎症性疾患をいう。腹膜炎は症状と性質によって,急性と慢性,原発性と続発性に分けられ,原因によって細菌性(化膿性)と非細菌性に,そして病巣の範囲によって汎発性と限局性に大別され,これらがいろいろに組み合わされた形で発症する。腹膜炎のうち,最もよくみられ,しかも重要なのは急性(続発性)汎発性化膿性腹膜炎である。以下,これを含め重要なものについて解説する。
[急性汎発性化膿性腹膜炎]
 おもな症状は激痛から種々の程度にわたる腹痛で,ときに嘔吐を伴う。

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大辞林 第三版の解説

ふくまくえん【腹膜炎】

腹膜に生じる炎症。急性のものは、膵炎・虫垂炎・胆囊炎などの波及、腸管の穿孔せんこうが原因となることが多い。発熱・腹痛・腹部膨満・腹水・腸管麻痺などが起こり、治療が遅れると急速に全身状態が悪化する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腹膜炎
ふくまくえん

腹膜腔(くう)の炎症である。炎症の経過によって急性と慢性に、広がりによって汎発(はんぱつ)性と限局性に、他の疾患に引き続きおこったものかどうかで続発性と原発性に、細菌が関与しているかどうかで細菌性と非細菌性とに分ける。たとえば、もっとも頻度が高い虫垂穿孔(せんこう)によるものは、急性続発性汎発性細菌性腹膜炎というように腹膜炎は分類できる。
 症状は腹膜炎の分類に従って多少異なる。もっとも重要な急性化膿(かのう)性腹膜炎では、持続する腹痛と発熱、腹膜刺激症状が強い。早期には腹部は陥凹し、筋性防御も著しいが、経過とともに麻痺(まひ)性イレウスを伴い、腹部は膨満する。脱水に加えて、エンドトキシンの影響も加わり、二次性ショックとなれば致命的である。
 治療は全身状態が良好な早期に緊急手術を行う。術前の全身状態が著しく不良のときには、緊急手術を行うと死亡することが多いので、全身状態を改善できるよう努力し、手術に移る。手術は、感染源の処置、腹膜腔内の滲出(しんしゅつ)液の排除、洗浄、ドレーン設置(ドレナージ)を行う。強力な抗生物質療法、術後の徹底した全身管理など集中治療を行う。予後は発症から手術までの時間に比例しており、遅れるほど予後が悪い。
 限局した腹膜炎は膿瘍(のうよう)の処置に準じ、緊急手術の適応ではない。そのほか急性原発性腹膜炎は抗生物質、慢性腹膜炎(結核性腹膜炎)は抗結核療法が第一選択である。なお、本来の炎症ではないが癌(がん)性腹膜炎は、腹腔(ふくくう)内の癌の腹膜播種(はしゅ)で予後が悪い。[古味信彦]

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世界大百科事典内の腹膜炎の言及

【胃穿孔】より

…穿孔は胃潰瘍の合併症として起こることが最も多く,その他,胃癌や,誤飲した異物または外傷によって起こることもある。胃穿孔を起こすと胃内容が腹腔内にもれて,急性汎発性腹膜炎となるが,被覆性穿孔の場合には限局性腹腔炎や化膿巣をつくる。穿孔が起こりやすいのは一般に前壁の潰瘍の場合で,後壁の潰瘍の場合は被覆性穿孔の形をとりやすい。…

【腹痛】より

…手で押さえたり体を動かすと逆に痛みは強くなることが多い。腹膜炎が代表的な病気であり,緊急手術を必要とすることが多い。第3は,放散痛といわれる腹痛である。…

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