飼料作物病害図鑑 「褐条病」の解説 褐条病(トウモロコシ) 細菌病。若い葉では初め灰白色、楕円形の小病斑を生じ、これが葉脈に沿って次第に縦に広がり、幅5〜6mm、長さ30cmにも達する条斑となる。病斑部は紙のように薄くなって裂けやすくなる。ときには雌穂の上位茎部に発生し、雌穂は不稔となり、枯死するときもある。罹病葉上からは多数の細菌が検出され、これが風雨などにより飛散して伝播する。病原バクテリアはトウモロコシの他にイネ、アワ、シコクビエ、キビなど多くのイネ科植物に寄生する。 褐条病(パスパルム) 若い葉では初め灰白色、楕円形の小病斑を生じ、これが葉脈に沿って次第に縦に広がり、赤褐色の長い条斑になる。病斑部は紙のように薄くなって裂けやすくな る。罹病葉上からは多数の細菌が検出され、これが風雨などにより飛散して伝播する。病原バクテリアはトウモロコシ、イネ、アワ、シコクビエ、キビなど多く のイネ科植物に寄生する。 褐条病(テオシント) 葉に発生する細菌病。初め水浸状の小斑点だが、次第に拡大して楕円形、内部灰白色、周縁部褐色の病斑となる。病斑はさらに葉脈に沿って伸び、長さ数mmから10cm以上にもなる。病斑は融合すると不規則な形になり、激発すると葉は真っ白になり、枯死する。 出典 畜産草地研究所飼料作物病害図鑑について 情報