西南部町(読み)にしなべまち

日本歴史地名大系 「西南部町」の解説

西南部町
にしなべまち

[現在地名]下関市南部町なべちよう

東南部ひがしなべ町の南西に位置し、関門かんもん海峡に沿う細長い町。町のほぼ中央を東南部町・西之端にしのはし町へと通る往還がある。今川了俊の「道ゆきぶり」に「なへの崎」とみえる地は、この地にあたる。

もとは南部(豊府志略、画典通考)とよばれる一村であったが、寛保二年(一七四二)に描かれた「御国廻御行程記」の絵図には北南部・西南部の二町に分れており、寛政四年(一七九二)には東南部町・西南部町となっている(赤間関人別帳)

「御国廻御行程記」には海岸寄りに「御本陣」がみえ、町の山手には浄土宗の酉谷ゆうこく寺、時宗の専念せんねん寺があって、往還脇の民家の間に多くの蔵が描かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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