西洋音楽史(読み)せいようおんがくし(その他表記)history of Western music

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「西洋音楽史」の意味・わかりやすい解説

西洋音楽史
せいようおんがくし
history of Western music

西洋の音楽に関する歴史的記述であり,古代から現代に及ぶ時代を扱う。時代区分については,個々さまざまで一定ではないが,ほぼ以下のように分けられる。 (1) 古代 ギリシアローマ。 (2) 中世 キリスト教の音楽 (グレゴリオ聖歌など) ,世俗音楽,ポリフォニーの発生とその発展。 (3) ルネサンス ポリフォニー音楽の全盛期。 (4) バロック モノディ様式,通奏低音など。 (5) 古典派。 (6) ロマン派。 (7) 近代,現代。

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世界大百科事典(旧版)内の西洋音楽史の言及

【音楽】より

…芸術的な観点からすれば,すべてを通じて問われるのは,精神的な営みとしての創造性の高さと密度であるが,これらの応用領域も無視しがたい存在として広く社会生活の中に浸透しているのが,今日における音楽の状況である。【服部 幸三】
【西洋の音楽】

[西洋音楽史の特質]
 ドイツの音楽学者ウィオラWalter Wiora(1906‐ )は従来の西洋中心の音楽史に反対して世界音楽史を提唱し,人類の音楽を,(1)先史時代,(2)古代と東洋の高度文化,(3)西洋音楽,(4)技術と産業文化の時代,の四つに分けた(《世界音楽史――四つの時代》1961,邦訳1970)。彼によれば,西洋音楽はその中で,中世初期から20世紀初頭にいたる1000年間,それ自身で一つの時代を形成するユニークな存在であり,他の諸地域の音楽と並存する地理的現象ではなく1個の歴史的現象であって,地球上の他のいかなる音楽にも類を見ない独自の性格を備えていると述べている。…

※「西洋音楽史」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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