覆下栽培(読み)おおいしたさいばい

世界大百科事典 第2版の解説

おおいしたさいばい【覆下栽培】

作物を防寒遮光の目的で覆いをし,その下で行う栽培方法。
[野菜の覆下栽培]
 防寒のためにうねの北側によしずの片屋根をかけて,カブやダイコンなどの越冬栽培を行うことをいい,関東地方で古くから行われている。カブやダイコンは気温が零下数℃に低下して細胞が凍結しても,短時間ならば障害を受けないので,露地でも越冬栽培ができるが,よしずの片屋根で防寒したほうが生長が速く,収穫物の品質もよい。しかし,近年プラスチックフィルムの普及につれ,覆下栽培に代わり,トンネルを利用したトンネル栽培が増えている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

覆下栽培

お茶の新芽が出る春ごろに茶園の周囲を光を遮る素材で覆う、宇治で始まったとされる栽培方法。当初は霜害防止のためだったが、茶葉の色が鮮やかになり、うまみ甘みが増すことから、抹茶原料となる碾茶(てんちゃ)や玉露など良質な茶の栽培に利用されるようになった。遮光素材は、かつては、葦(よし)の上にわらを敷いた「本簀(ほんず)」だったが、最近は黒い遮光カーテンを用いることも多い。

(2017-09-05 朝日新聞 朝刊 京都市内・1地方)

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