見世村
みせむら
[現在地名]大津市見世一―二丁目・滋賀里一丁目・高砂町・滋賀里町甲
南滋賀村の北にあり、西は山中村。中世は北の赤塚村などとともに志賀庄・志賀南北庄などとしてみえる。山中越の入口にあたり、街道筋には高さ約四メートルの巨岩に彫出した阿弥陀如来坐像が安置されている。「輿地志略」に「志賀寺水向釈迦」とあるこの志賀の大仏は、鎌倉時代から南北朝期にかけてその造像とされ、道祖神的な信仰に根ざしたものという。慶長三年(一五九八)一二月の三井寺寺領目録(園城寺文書)に「志賀見世村」二〇二石余とある。寛永石高帳には見世村とみえ、園城寺領二〇二石余のほか二条家領九一石余。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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