見知る(読み)ミシル

デジタル大辞泉 「見知る」の意味・読み・例文・類語

み‐し・る【見知る】

[動ラ五(四)]
すでに見て知っている。見覚えがある。また、面識がある。「よく―・った人」
見てその価値がわかる。
うち忍び用意し給へる御けはひいみじうなまめきて、―・らむ人にこそ見せめ」〈末摘花
経験する。
「―・り給はぬ世の憂さに」〈賢木

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精選版 日本国語大辞典 「見知る」の意味・読み・例文・類語

み‐し・る【見知】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 見て知る。見てわかる。よく知っている。
    1. [初出の実例]「大后、其の玉釧を見知(みしり)たまひて」(出典古事記(712)下)
    2. 「京には見えぬ鳥なれば、皆人見しらず」(出典:伊勢物語(10C前)九)
  3. 面識がある。また、親しくつき合っている。交際してよく知る。その人の性質や性格を知る。
    1. [初出の実例]「かの御かたの人は、みなみしりたり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲上)
  4. 見て、その価値がわかる。風情や美などを見て理解する。
    1. [初出の実例]「うち忍び用意し給へる御けはひいみじうなまめきて、みしらむ人にこそ見せめ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)末摘花)
  5. 手痛い経験などによって、よくよく理解する。身にしみてわかる。
    1. [初出の実例]「女の、これはしもと難つくまじきはかたくもあるかなと、やうやうなむみ給へしる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
  6. 経験している。
    1. [初出の実例]「みしり給はぬ世のうさに、立ちまふべくもおぼされず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)

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