観光人類学(読み)かんこうじんるいがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「観光人類学」の意味・わかりやすい解説

観光人類学
かんこうじんるいがく

観光や観光地化が在来文化にどのような影響を及ぼすのかについて研究を行う文化人類学の新しい分野。アメリカの人類学者 N.グレバーンなどによって提唱された。一般に観光用に演出された「観光文化」は伝統的な文化に比べ低く評価される傾向があるが,こうした新しい文化を積極的に研究の対象とする試みである。たとえばバリ島では,観光客用に行う踊りや劇がよりバリ島らしいものを目指した結果,伝統的な芸能が再活性化し,その維持にも役立っている。観光文化はさまざまな形で伝統的な文化とかかわり合うものであり,こうしたことは今後の健全な観光開発のためにも必要な視点であろう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む