ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「観光産業」の意味・わかりやすい解説 観光産業かんこうさんぎょうtourist industry 観光資源を開発,整備,保護し,観光に伴って発生する交通,宿泊,その他施設利用に関する需要を満たし,観光の斡旋,宣伝を行う事業活動。産業分類としては従来のものにはなく,これまでの分類を横断する包括的なものである。自然公園,森林,公園,文化財,博物館,文化施設などの観光資源の開発整備や保護はおもに公的機関によって行われるが,温泉の掘削,スポーツ施設,レクリエーション施設,神社,仏閣,庭園,年中行事,民芸,郷土芸能,産業観光施設などの整備や保護は民間によるものが多い。狭義の観光産業は観光施設の提供を行うもので,航空,鉄道,バス,船舶などの交通業,ホテル,旅館,モーテル,飲食店,みやげ品販売店など宿泊販売業が含まれる。観光の斡旋や宣伝は公的機関や施設提供業者によっても行われるが,それを専門にするのは日本交通公社などの旅行斡旋業者である。イタリア,スペイン,オーストリア,スイス,ギリシアなどの観光国では,観光産業が重要な地位を占めている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by