角膜移植術(読み)かくまくいしょくじゅつ(その他表記)keratoplasty; corneal grafting

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「角膜移植術」の意味・わかりやすい解説

角膜移植術
かくまくいしょくじゅつ
keratoplasty; corneal grafting

角膜混濁が強く,他の部が正常である場合,すなわち,視力障害の原因が視神経網膜などの異常ではなく,角膜混濁のみによる場合に,死亡直後の人の新鮮な角膜を移植して,視力を回復させる手術のこと。角膜全層が混濁しているときは全層移植,表面だけのときは表層移植を行う。角膜移植は 1924年,ソ連の N.F.フィラトフによって創始された。角膜は無血管組織であり,拒絶反応が少いので,成功率が高く,各国で実施されている。日本でも 58年に「角膜移植法」が制定され,遺言による角膜寄贈,いわゆるアイバンクの制度が行われている。登録第1号は 57年死亡の下村海南氏。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む