最新 地学事典 「角閃岩相」の解説
かくせんがんそう
角閃岩相
amphibolite facies
ホルンブレンドと斜長石(An≧20)を主成分とする塩基性変成岩で特徴づけられる変成相。世界各地の変成帯に最もふつうにみられる。アルバイト+緑れん石の組合せの消滅と斜長石の出現によって低温側の緑れん石角閃岩相と境され,直方輝石の出現によって高温側のグラニュライト相と境される。また斜長石の消滅とオンファス輝石+石英の出現によって高圧側のエクロジャイト相と境され,一方,低圧では緑色片岩相から直接角閃岩相に移化し,接触変成帯ではホルンブレンドホルンフェルス相とも呼ばれる。低温部の泥質岩では白雲母+石英が安定だが,高温部ではアルカリ長石を生じる。K2Oに比べてAl2O3が多い泥質岩では,Al2SiO5鉱物,菫青石,ざくろ石,十字石などを生じやすい。Al2SiO5鉱物の3重点は角閃岩相の温度圧力領域内にあり,低圧型変成帯では紅柱石→珪線石,中圧型変成帯ではらん晶石→珪線石の変化がみられる。H2Oの存在下で泥質岩の融解(ミグマタイト化)が始まる温度は角閃岩相の上限(約700℃)に近い。石灰質岩では石英+方解石が安定で珪灰石は生じない。超塩基性岩では低温部でかんらん石+透閃石+滑石が安定だが,高温部では滑石が消えて直閃石やエンスタタイトを生じる。
執筆者:石渡 明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

