緑簾石(読み)りょくれんせき(英語表記)epidote

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

緑簾石
りょくれんせき
epidote

エピドートともいう。 Ca2(Al,Fe3+)3Si3O12(OH) 。単斜晶系の鉱物。柱状結晶。硬度6,比重 3.38~3.49。緑,淡黄,淡緑色。広義には (Ca,Ce3+)2(Al,Fe3+,Mn3+,Fe2+)3Si3O12(OH) の組成鉱物群の総称。斜方晶系のものと単斜晶系のものがあり,前者にはゾイサイト,後者には狭義の緑簾石,紅簾石褐簾石クリノゾイサイト (ゾイサイトの多形) が含まれる。狭義の緑簾石は緑色片岩相緑簾石角閃岩相藍閃石片岩相などの変成岩中,紅簾石は緑色片岩相や藍閃石片岩相のマンガンに富む変成岩およびマンガン鉱床,ペグマタイト中,褐簾石は花崗岩中の捕獲岩,ペグマタイト,片麻岩中などに特徴的に出現する。

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大辞林 第三版の解説

りょくれんせき【緑簾石】

アルミニウム・カルシウム・鉄などを含んだケイ酸塩鉱物の一。暗緑色でガラス光沢をもつ。変成岩中に産出。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

緑簾石
りょくれんせき
epidote

ソロ珪酸(けいさん)塩鉱物に属する造岩鉱物の一種で、針状ないし柱状の結晶をすることが多い。同構造の鉱物に単斜灰簾(たんしゃかいれん)石、褐簾石、紅簾石などがあり、これらのグループ名としても使われる。広域変成岩の主要な構成鉱物として産するほか、接触変成岩、変質した安山岩、花崗(かこう)岩~閃緑(せんりょく)岩質ペグマタイト中に、石英、長石、緑泥石、沸石などを伴って普通に産する。昔から日本で有名なものは長野県武石(たけし)村(現、上田市)のいわゆる「やきもち石」で、変質した安山岩中にある丸い餅(もち)のような球状の塊の中に産するものである。福島県郡山(こおりやま)市中津川の接触変成岩中からは大きくて美しい結晶が出たことがある。世界的には、オーストリアやアラスカの巨大な美晶が有名である。英名はフランスの鉱物学者アウイによって結晶学的な特徴からつけられた名である。つまり底面の一辺が他より長いため、増大を意味するギリシア語をあてたものである。和名は外観による。[松原 聰]

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精選版 日本国語大辞典の解説

りょくれん‐せき【緑簾石】

〘名〙 アルミニウム・カルシウム・鉄の含水珪酸塩鉱物。無色または帯緑色で、透明から不透明まで、ガラス光沢がある。単斜晶系、柱状結晶。変成岩中に産する。〔鉱物字彙(1890)〕

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