触覚的価値(読み)しょっかくてきかち(その他表記)tactile values

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「触覚的価値」の意味・わかりやすい解説

触覚的価値
しょっかくてきかち
tactile values

美術用語。美術史家の B.ベレンソンの用語で,彼によると触覚的価値とは,絵または彫刻で「個体の描写が単なる再現としてでなく,われわれの想像力を刺激してそのボリュームを感じ,重さをはかり,その潜在的な抵抗力を認識し,それとの距離を知り,常に想像力を介して,それらと密接に触れ合い,それらをつかみ,抱き締め,あるいはそのまわりを歩くような気にさせるときに生じる」もので,芸術批評の基準の一つとみなされる。ベレンソンはこれを芸術家の目を通して見た生きた形態 (フォーム) と同義語としており,したがって触覚的価値とは必ずしも立体的,三次元的効果をねらった表現に結びつくものではなく,時代や作品の形式に関係なくありうるものとしている。

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