言継ぎ(読み)イイツギ

デジタル大辞泉 「言継ぎ」の意味・読み・例文・類語

いい‐つぎ〔いひ‐〕【言(い)継ぎ】

語り伝え。言い伝え。
取り次ぐこと。伝言
「―の侍、…思はざる外に参りて侍ると聞こえければ」〈十訓抄・七〉
間に立って口をきく人。周旋人
「後は―までお出入りの家のふさがるを恨み」〈浮・禁短気・三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言継ぎ」の意味・読み・例文・類語

いい‐つぎいひ‥【言継・言次】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 語り伝え。言い伝え。
    1. [初出の実例]「垂姫(たるひめ)の浦を漕ぎつつ今日の日は楽しく遊べ移比都支(イヒツギ)にせむ」(出典万葉集(8C後)一八・四〇四七)
  3. ことばの取り次ぎ。伝言。また、それをする者。
    1. [初出の実例]「びなきことといひつぎをも知らずがほに」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  4. 仲に立って奉公口などの世話をすること。また、その人。口入れ。周旋人。
    1. [初出の実例]「いつとても出尻暴(あら)して、数百軒も経廻(へめぐ)り、後はいひつぎ迄(まで)お出入の家の塞(ふさ)がるを恨」(出典:浮世草子傾城禁短気(1711)三)

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