詰む(読み)ツム

デジタル大辞泉 「詰む」の意味・読み・例文・類語

つ・む【詰む】

[動マ五(四)]
布地などの目が密になる。「目の―・んだ織物
将棋で、王将が囲まれて逃げ場がなくなる。「あと一手で―・んでしまう」
行きづまる。窮する。「理に―・む」
[動マ下二]つめる」の文語形

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「詰む」の意味・読み・例文・類語

つ・む【詰】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
    1. 前方がつまる。行きづまる。また、窮する。
      1. [初出の実例]「後に坪窓はあっても、そとが塞(ツ)んでるので〈略〉日の目もロクロク通さない」(出典:男五人(1908)〈真山青果〉四)
    2. 終局に至る。終わる。
      1. [初出の実例]「たづぬる事の返事も仕りかね、此分にてもせんぎつみがたし」(出典:浮世草子・本朝桜陰比事(1689)五)
    3. 密ですき間がなくなる。こむ。つまる。比喩的に、ある状態にすっかりなっている意にいう。
      1. [初出の実例]「理のつんだ、われわれどもでも肝心する様なはなしを、伺ひたいものでござります」(出典:寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初)
    4. 将棋で、王将が囲まれて逃げ道が完全になくなる。
      1. [初出の実例]「ならぬ間ぞたのみなりける さか馬にいられて後はつめにくし〈貞徳〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一五)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 他マ下二 〙つめる(詰)

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