語り成す(読み)カタリナス

デジタル大辞泉 「語り成す」の意味・読み・例文・類語

かたり‐な・す【語り成す】

[動サ四]
それらしく話す。そのように話す。
「はかばかしうもあらず、かたくなしう―・せど」〈明石
事実をゆがめて語る。
「言ひたきままに―・して」〈徒然・七三〉

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精選版 日本国語大辞典 「語り成す」の意味・読み・例文・類語

かたり‐な・す【語成・語為】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. ( 上に修飾語句を伴って ) そのような語り方をする。語る顔つきや態度を目立ったものにする。
    1. [初出の実例]「はかばかしうもあらず、かたくなしうかたりなせど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)
  3. 話の内容作為を加えて話す。形を変えて話す。
    1. [初出の実例]「まして年月過ぎ、境も隔りぬれば、言ひたきままに語りなして」(出典:徒然草(1331頃)七三)

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