作為(読み)さくい

精選版 日本国語大辞典「作為」の解説

さく‐い ‥ヰ【作為】

〘名〙
① つくること。こしらえること。
※史記抄(1477)一一「属言は書を著すぞ。作為するぞ」
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉一「君主と人民との間を異類のものの如く為して、強ひて其区別を作為し、位階服飾文書言語悉皆上下の定式を設るものあり」
② 事実はそうでないのに、そう見せかけようとしていろいろの手段をとること。こしらえごと。
※雁(1911‐13)〈森鴎外〉一三「真実と作為(サクヰ)とを綯交(ないまぜ)にした末造の言分けが」
③ 法律で、人の行為のうち積極的な動作・挙動。殺人、窃盗などの類。⇔不作為
※刑事補償法(1950)三条「他の有罪の証拠を作為することにより」

つくり‐な・す【作為】

〘他サ四〙 つくりあげる。そのようにつくる。つくってそれらしくする。
※源氏(1001‐14頃)東屋「毀ちし寝殿、こたみはいとはればれしうつくりなしたり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「作為」の解説

さく‐い〔‐ヰ〕【作為】

[名](スル)
人が自分の意志で作り出すこと。
「我々の真摯なる要求は我々の—したものでない、自然の事実である」〈西田・善の研究〉
事実であるかのように故意に手を加えること。つくりごと。「作為の跡がみられる」「データに作為して数値を変える」
法律で、人の積極的な行為・挙動。人を殺すなど。⇔不作為
[類語]故意わざと殊更作意意識的意図的計画的作為的未必の故意積極的能動的自発的わざわざ殊の外殊に好んでわざとらしいこと新しいあえてせっかくとりわけ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の作為の言及

【不作為】より

…路上に倒れている病人を見捨てたまま通り過ぎるとか,立ち退きを要求されても住み慣れた住居から立ち退かないというように,現在の事実・事象に対して積極的に働きかける行動をとらず,それらの事実・事象を放置することを不作為という。外界に対して積極的に働きかける行動・挙動をいう〈作為〉とは対語をなす。…

※「作為」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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