請切(読み)うけきり

精選版 日本国語大辞典 「請切」の意味・読み・例文・類語

うけ‐きり【請切】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「うけぎり」とも。動詞「うけきる(請切)」の連用形の名詞化 )
  2. 中世荘園領主に対して、荘官その他が、豊凶や旱損水損、臨時支出などにかかわりなく、定額の年貢納入を約束すること。
    1. [初出の実例]「濃州鶉田郷 龍樹寺殿御菩提料所、本来三万疋請切地也」(出典:実隆公記‐延徳三年(1491)六月五日)
  3. 色里の遊興費。揚げ代。また、その勘定書
    1. [初出の実例]「散茶町から参りたが、おうけぎりをとりましょ」(出典:歌謡・松の葉(1703)二・月見)
  4. すでに定まった客がある遊女を横合いから身請けすること。
    1. [初出の実例]「うけきりした盗賊(どろぼう)なれ、それ剥げよ、叩け」(出典歌舞伎・傾城浅間曾我(1703)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android