諸戸精文庭園(読み)もろとせいぶんていえん

日本歴史地名大系 「諸戸精文庭園」の解説

諸戸精文庭園
もろとせいぶんていえん

[現在地名]桑名市太一丸

当地には室町時代に江ノ奥殿とよばれた矢部氏が住んだ館があった。貞享三年(一六八六)に桑名の豪商山田彦左衛門良順が当地を買求め、東隣の福本伊織の所有地も併せ、さらに西側の土地を藩主より拝領して屋敷とした。庭園には汐入り池・杜若池・蘇鉄山を設け、藤茶屋・推敲亭・御成書院を配した。汐入り池は隣接する揖斐いび川から海水を引入れたので、潮の干満により水位が上下する。杜若池を中心とする部分は最も古く、大柄な石組を用いている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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