貝ノ川浦(読み)かいのかわうら

日本歴史地名大系 「貝ノ川浦」の解説

貝ノ川浦
かいのかわうら

[現在地名]土佐清水市貝ノ川 貝ノ川浦

貝ノ川村にあった浦方。「土佐州郡志」に「貝之川浦 東西三十町、南北因潮進退町数難定、戸凡二十余、北有貝之川村、有漁船数艘」とある。

天和三年(一六八三)の浦々水主船数定書は当浦と粟津あわづ(大津)浦を連記して水主数三一、船数九(廻船四・漁船五)とする。宝永七年(一七一〇)の下灘浦々縮書では下川口しもかわぐち浦の項に含めて数値が記される。「南路志」によれば浦分の家数三八、人数二四九、船一一、うち日用漁船二・餌取二・市艇一・瀬ノ魚三・通小船一・荷積天満二、網五(餌取二・磯立三)、船引場一、分一役所一。「西郡廻見日記」(享和元年)によると浦庄屋がおり、家数四四、人数二六一、漁船六(ヱデ取網・小船とも六を添えて)、磯立網三、廻船一、市艇一、「右浦人漁間津口保佐御用、当時松魚少々ツヽ釣り申候、去三月十日より初、漸三千六百余釣り申候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排他的経済水域

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...

排他的経済水域の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android