貞観永宝(読み)じょうがんえいほう

精選版 日本国語大辞典 「貞観永宝」の意味・読み・例文・類語

じょうがん‐えいほうヂャウグヮン‥【貞観永宝】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代、貞観一二年(八七〇)から鋳造発行された銅銭。「三代実録」によれば、文字が不鮮明であるなど出来が悪く、鋳造場の役人譴責を受けたとあるが、現存のものは比較的文字の鮮明なものが多い。
    1. 貞観永宝
      貞観永宝
    2. [初出の実例]「文日。貞観永宝。一以当旧之十」(出典日本三代実録‐貞観一二年(870)一月二五日)

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関連語 名詞 実例 十一

改訂新版 世界大百科事典 「貞観永宝」の意味・わかりやすい解説

貞観永宝 (じょうがんえいほう)

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世界大百科事典(旧版)内の貞観永宝の言及

【皇朝十二銭】より

…日本古代における政府発行の銅銭の総称。〈本朝十二銭〉ともいう。これ以外に銀銭として和同開珎大平元宝,金銭として開基勝宝が発行されている。金属貨幣は天武朝ごろには存在したらしいが,和同開珎以降,律令政府によって本格的に鋳造され流通せしめられた。律令政府は銅銭に地金の銅よりも高い法定価値を付与し,支払手段として用いることによって財政的利益を得ていた。しかし律令政府によって一方的に与えられ,なんらの社会的妥当性をもたない高い法定価値を維持することは困難で,私鋳銭の横行と法定価値の下落を招いた。…

※「貞観永宝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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