知恵蔵 「貿易決済通貨」の解説 貿易決済通貨 貿易取引において、どの通貨による決済とするかは当事者間の合意による。世界貿易で最も多く使用されている通貨は米ドルで、ユーロ、英ポンドがそれに続く。財務省によれば、2005年下期の日本の貿易取引では、輸出決済の50%が米ドル、38%が日本円、輸入では72%が米ドル、22%が日本円で、依然として米ドルの使用が多い。対アジア貿易については円使用比率が、対米・対欧貿易に比べて高いものの、日本は貿易における自国通貨建ての決済比率が欧米諸国に比べて低い。要因として、輸出先としての米国依存度が高く、輸入においてはドル決済が主体である原油や食料、鉱産物など国際一次産品の比率が高い貿易構造などが挙げられる。 (永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by