M.ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 Die protestantische Ethik und der Geist des Kapitalismus (1904~05) によって提起された問題。そこでは,近代ヨーロッパの資本主義がほかの社会から区別される諸特徴として,なぜヨーロッパで成立したかを主たる関心としている。そしてその関連を,禁欲的にひたすら利潤を追求する行為を人間の義務としてとらえるプロテスタンティズムのエートスに求めた。このことにより,資本主義の発生史において,経済活動 (営利活動) に志向する一連の精神的態度が占めた意味の重要性を指摘した。