(読み)おきのる

精選版 日本国語大辞典 「賖」の意味・読み・例文・類語

おきの・る【&JISFA4B;】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 後世「おぎのる」とも )
  2. 代価を借りて、物を買う。掛けで買う。
    1. [初出の実例]「桑を典(オキノリ)(〈別訓〉かひ)地を売(つく)りて官の租を納(い)る」(出典:白氏文集天永四年点(1113)四)
    2. 「能説坊きわめたる愛酒にて、布施物を以て、一向に酒を買てのみけり。或時はをきのりて布施出来ればやりけり」(出典:米沢本沙石集(1283)六)
  3. 物を質入れして、または担保にして金を借りる。
    1. [初出の実例]「車坂をうち過れば、ここは鮎をとりて、みやこに出し、おぎのる名物のきこえあり」(出典:咄本・狂歌咄(1672)五)

おきのり【&JISFA4B;】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「おきのる(賖)」の連用形名詞化 ) 掛け買いをすること。
    1. [初出の実例]「賖 賈也 於支乃利」(出典:享和本新撰字鏡(898‐901頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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