賭物・懸物(読み)かけもの

精選版 日本国語大辞典 「賭物・懸物」の意味・読み・例文・類語

かけ‐もの【賭物・懸物】

〘名〙
勝負事遊戯などで、勝者やすぐれた者に与える金品。のりもの。賭祿(かけろく)賭徳(かけとく)
※九暦‐九暦抄・天徳四年(960)三月八日「内裏有弓結、〈略〉其後余行加射手列、余弟矢中的、在座公卿皆射、中宮被懸物
② 鎌倉時代の武家の訴訟方法。
※近衛家本追加‐仁治二年(1241)八月二八日「或不裁許之族、為鬱憤、称懸物押書
③ 金品などを賭けて勝負を争うこと。かけ。
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「ゼヒニ ヲヨバヌ リョウジヲ マウシタ。ミギノ caqemonouoba(カケモノヲバ)、ゴシャメン アレ

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