超硬質セラミックス(読み)ちょうこうしつセラミックス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「超硬質セラミックス」の意味・わかりやすい解説

超硬質セラミックス
ちょうこうしつセラミックス

硬度の高いセラミックス。材料を機械加工する際の研削材には,加工中に高温になっても変形しないこと,加工材料と反応しないこと,衝撃を受けても破壊しないことなどが要求される。従来の研削材は炭化ケイ素酸化アルミニウムであったが,近年ダイヤモンドCBN立方晶窒化ホウ素)が使用されるようになった。これらは,押し込み硬さ(ヌープ硬度)8000~12000(K),4700(K),モース硬度が 9以上で,ほかのセラミックスに比べて著しく硬い。超高圧高温のもとで焼結ダイヤモンド工具,焼結 CBN工具として製造されている。サーメット炭化チタン窒化チタンを主成分とし,ニッケルコバルトで結合した材料で,この工具も研削用に広く使われる。高速度鋼超硬合金,サーメット,セラミックスの順に切削速度が速くなっている。また金属表面に窒化チタンや炭化チタンをコーティングした工具も開発されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android