デジタル大辞泉 「超高エネルギー宇宙線」の意味・読み・例文・類語 ちょうこうエネルギー‐うちゅうせん〔テウカウ‐ウチウセン〕【超高エネルギー宇宙線】 宇宙物理学において、1エクサ(10の18乗)電子ボルト以上の運動エネルギーをもつ宇宙線。地上では、宇宙線が大気中に飛び込んで引き起こす空気シャワーによる蛍光を捉える大気蛍光望遠鏡で検出する。特に約100エクサ(10の20乗)電子ボルト以上のエネルギーをもつ宇宙線は、非常にまれにしか観測されず、極高エネルギー宇宙線とよばれる。UHECR(ultra-high-energy cosmic ray)。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
知恵蔵 「超高エネルギー宇宙線」の解説 超高エネルギー宇宙線 予想を上回る高エネルギーの宇宙線。スーパー宇宙線の名もある。特殊相対論を前提にすると、グライセン限界(10^20電子ボルト程度)を超えるエネルギーの陽子は宇宙背景放射の光子と反応して遠くへ飛べず、地球に届きにくい。ところが、東大宇宙線研究所の「明野広域空気シャワー観測装置(AGASA)」(山梨県)は1990〜2002年、こうした高エネルギー粒子を11個観測した。陽子なら特殊相対論の破れを暗示する。同研究所は、限界を超える宇宙線の存在に否定的な米ユタ大グループと米ユタ州で07年から共同観測を始める。 (尾関章 朝日新聞記者 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by