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宇宙物理学 ウチュウブツリガク

4件 の用語解説(宇宙物理学の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

うちゅう‐ぶつりがく〔ウチウ‐〕【宇宙物理学】

星や星雲のほか、宇宙空間の物質・磁場放射線や宇宙論などを研究対象とする物理学。

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世界大百科事典 第2版の解説

うちゅうぶつりがく【宇宙物理学】

宇宙に生起する諸現象を物理学の立場から解明しようとする学問分野。惑星,太陽系,太陽,恒星,銀河,銀河団,さらにそれらの総体としての宇宙までを対象にする。欧米では,宇宙物理学cosmic physicsという言葉はあまり用いられず,むしろ天体物理学astrophysicsが用いられる。この場合,宇宙全体を大局的に論ずる学問分野は,宇宙論cosmologyとして区別される。19世紀の終りころまでの天文学では,天体力学が主流であったが,20世紀に入ってから,とくに1920年代に入り量子力学が完成してからは,天体物理学の分野が大きく発展した。

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大辞林 第三版の解説

うちゅうぶつりがく【宇宙物理学】

星・銀河・宇宙空間に存在する物質や放射線に関する物理的研究および宇宙の構造・起源に関する研究を行う学問。天体物理学。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宇宙物理学
うちゅうぶつりがく

宇宙の諸現象を物質の基本的な性質をもとにして理解しようとする研究分野をいう。地上とはかけ離れた世界と考えられていた宇宙における諸現象に、地上と同様の物質の運動法則を適用しようとしたときから、宇宙物理学は始まった。その萌芽(ほうが)は遠く4~5世紀のギリシアにさかのぼる。ガリレイが月の表面が鏡のように滑らかではないことを示す反射の考察を行ったり、ハーシェルが星の分布を調べて宇宙の形を求めようとした姿勢は、すでに宇宙物理学であったといえる。
 しかし、宇宙物理学の本格的な開始は、19世紀における物理学の大きな発展をまたなければならなかった。キルヒホッフらによる分光学の確立によって、遠い恒星や星雲の組成、運動、物理状態の詳しい研究が可能になり、天文学は「天体物理学」へと飛躍的発展を遂げた。電磁気学、熱力学、さらに20世紀に入っての原子物理学、量子力学の発展は、宇宙における多様な現象の解明にすばらしい威力を発揮した。とくにA・アインシュタインによる相対性理論は、われわれが知る限りの世界としての「宇宙」を総合的に把握しようとする試みに火をつけ、真に「宇宙物理学」とよべる体系が築き上げられてきた。
 今日、天文学の研究分野は、その全体が広い意味での宇宙物理学と重なっているといってもよいであろう。宇宙物理学は、個々の天体、主として種々の恒星の物理的研究を中心とした「天体物理学」、広大な銀河系や系外銀河の物理学を加え、さらに膨張宇宙における物質の起源と進化、多様な相互作用を取り扱う。そのために用いる方法は、数学や基本的物理学はいうまでもなく、化学、物性論、原子核・素粒子論にも広く及ぶ。宇宙は、地上では達成しえない超高真空、超低温、あるいは超高圧、超高温、超大重力といった極限状態の物質における運動法則を追究する最適の実験場ともなっている。とくに1980年代以降、高エネルギー物理学(素粒子論)との連携による宇宙膨張初期の研究の進展は目覚ましく、われわれが住む膨張宇宙の物質と構造の成因に迫ろうとしている。[海部宣男]
『杉本大一郎編『現代天文学講座7 星の進化と終末』(1979・恒星社厚生閣) ▽小平桂一編『現代天文学講座6 恒星の世界』、宮本昌典編『現代天文学講座8 銀河系』(1980・恒星社厚生閣) ▽藤本光昭編『現代天文学講座9 銀河と宇宙』(1981・恒星社厚生閣) ▽桜井邦朋著『宇宙物理への招待――極微と極大を結ぶ新科学』(1985・培風館) ▽ジョージ・B・フィールド、エリック・J・チェイソン著、桜井邦朋・阿久津泰弘訳『見えない宇宙――高エネルギー宇宙物理学への招待』(1988・白揚社) ▽パリティ編集委員会編『宇宙物理――物理法則と宇宙の構造』(1989・丸善) ▽海部宣男編『宇宙探究の現場から』(1989・日本学術振興会) ▽松田卓也編『現代天文学講座10 宇宙とブラックホール』改訂版(1990・恒星社厚生閣) ▽フレッド・ホイル、ジャヤント・ナーリカー著、桜井邦朋・深田豊・星野和子訳『宇宙物理学の最前線』(1991・みすず書房) ▽パリティ編集委員会編『宇宙物理2 ホーキングから高エネルギー天体現象まで』(1991・丸善) ▽桜井邦朋著『天体物理学の基礎』(1993・地人書館) ▽佐藤文隆著『岩波講座 現代の物理学11 宇宙物理』(1995・岩波書店) ▽海部宣男著『宇宙の謎はどこまで解けたか』(1995・新日本出版社) ▽T・K・ガイサー著、小早川恵三訳『素粒子と宇宙物理』(1997・丸善) ▽高原文郎著『宇宙物理学』(1999・朝倉書店) ▽荒船次郎・江沢洋・中村孔一・米沢富美子編、長島順清著『高エネルギー物理学の発展』(1999・朝倉書店) ▽科学朝日編『天文学の20世紀』(1999・朝日新聞社) ▽佐藤文隆著『宇宙物理』(2001・岩波書店) ▽海部宣男著『宇宙史の中の人間――宇宙と生命と人間』(講談社+α文庫)』

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