足上郡(読み)あしかみぐん

日本歴史地名大系 「足上郡」の解説

足上郡
あしかみぐん

和名抄」に載せる相模国八郡のうちの一。「足辛乃加美」と訓を付す。相模・駿河両国の国境にある足柄あしがら山に由来する足柄上あしがらかみ郡の名が、和銅六年(七一三)地名を好字二字とせよという方針が出された際、柄の字を省いて「足上」とされたのであろう。国の西部に位置し、駿河・甲斐と接する。郡内には高家たかや桜井さくらい岡本おかもと伴群ともべ余戸あまるべ駅家うまや六郷がある。郡衙は高家郷とみられる。足柄の地名は「古事記」「万葉集」にみえるが、郡名の初見は「続日本紀」霊亀元年(七一五)三月二五日「足上郡」の人丈部造智積・君子尺麻呂の孝行を表彰して、終身課役を免除した記事である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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