孝行(読み)コウコウ

デジタル大辞泉 「孝行」の意味・読み・例文・類語

こう‐こう〔カウカウ〕【孝行】

[名・形動](スル)
子として親を大切にすること。また、そのさま。親孝行。「孝行息子」「親が元気なうち孝行する」
親に対するのと同じように、人を大切に扱うこと。「奥さん孝行
[類語]親孝行親思い孝養

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精選版 日本国語大辞典 「孝行」の意味・読み・例文・類語

こう‐こうカウカウ【孝行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 親の心に従い、よく仕えること。親を大切にするような行ない。また、そのような心掛けであるさま。
    1. [初出の実例]「表閭里、終身勿事。旌孝行也」(出典続日本紀‐霊亀元年(715)三月丙午)
    2. 「八兵衛さんも今ではかかさん一人だから、随分孝行(カウかう)しなさい」(出典:滑稽本浮世風呂(1809‐13)前)
    3. [その他の文献]〔説苑‐建本〕
  3. (親に対すると同様に)ある人を大切にすること。また、比喩的に、ある物事を愛し大切にすること。
    1. [初出の実例]「こがねの釜が淵くちに孝行したきゆへには」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
    2. 「それは伯母孝行で善事(いいこと)さ」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)

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普及版 字通 「孝行」の読み・字形・画数・意味

【孝行】こうこう(かうかう)

父母によくつかえる。〔後漢書独行、劉茂伝〕(茂)少(わか)くして、獨り母の居に侍す。家しく、筋力を以て致し、孝行里にはる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「孝行」の意味・わかりやすい解説

孝行
こうこう

父母によく仕える行為。子の親に対する道徳家族制度基盤とする儒教道徳の基本日本では近世封建社会以後,生活規範として確立され重視された。明治以後天皇に対する「忠」と並んで,「忠孝」が国民道徳の基本とされた。「教育勅語」に「父母ニ孝ニ」と,国民の実践道徳の第一として示されたこととも関連して,学校教育においても特に重視された。

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