…これらは一般に,履物を世俗のものとみて,聖所ではそれを着けることを避けるとともに,より積極的にははだしが神の前での卑下と服従を示すものと考えられたからであろう。キリスト教には,フランシスコ会,改革カルメル会などはだしを旨とする修道会があって跣足(せんそく)修道会と称されるが,清貧のモットーということ以外に上記のような意味を認めることができる。一方,聖所に入ったり神事を執り行う際,特定の履物をはく風習も知られており,神官は,ギリシアやシリアでは犠牲獣の皮で,エジプトではパピルスやヤシの葉で作った履物を用いたという。…
※「跣足修道会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」