蹴ゑる(読み)クエル

デジタル大辞泉 「蹴ゑる」の意味・読み・例文・類語

く・える〔くゑる〕【蹴ゑる】

[動ワ下一]」の古形。→
「馬の子や牛の子に―・ゑさせてん」〈梁塵秘抄・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「蹴ゑる」の意味・読み・例文・類語

く・えるくゑる【蹴】

  1. 〘 他動詞 ワ行下一段活用 〙ける(蹴)
    1. [初出の実例]「馬の子や牛の子にくゑさせてん、ふみわらせてん」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
    2. [その他の文献]〔観智院本名義抄(1241)〕

蹴ゑるの語誌

上代に「倶穢(クヱ)はららかす(書紀‐神代上)」と「くゑ」の形が見られるが、「観智院本名義抄」には「躘 化ルマリ」「踊 化ル」「蹴 化ル」のような表記もみられる。したがってこのころには「くゑ・くゑ・くゑる…」のようなワ行下一段活用であったと認められる。→蹴(く)う

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