身になる(読み)みになる

精選版 日本国語大辞典 「身になる」の意味・読み・例文・類語

み【身】 に なる

① その身になりかわる。和歌では多く草木の実をかけていう。
平治(1220頃か)上「なげきにはいかなる花の咲くやらん身になりてこそ思ひしらるれ」
② 親身になる。味方になる。真心をこめる。和歌では多く草木の実をかけていう。
※後撰(951‐953頃)秋下・三五四「花すすき穂に出でやすき草なれば身にならむとは頼まれなくに〈よみ人しらず〉」
③ からだの血や肉になる。精がつく。
談義本・教訓雑長持(1752)三「天道さまの御にくみにて、今に罰があたろかと思ふて、うまい物も身にならぬ」
④ (比喩的に) 役に立つ。ためになる。
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「身に成らないって、昨日着いたばかりぢゃ、未だ身に入れて見るやうな所も見ないんぢゃ無いか?」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「身になる」の意味・読み・例文・類語

にな・る

からだや心のためになる。その人の役に立つ。「食べたものが―・る」「知識が―・る」
その人の立ち場に立って考える。「親の―・って心配する」
心からその人のことを思う。和歌では多く草木の実にかける。
「花すすき穂に出でやすき草なれば―・らむとは頼まれなくに」〈後撰・秋下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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