身動(読み)みうごき

精選版 日本国語大辞典 「身動」の意味・読み・例文・類語

み‐うごき【身動】

〘名〙
① からだをうごかすこと。みじろぎ。みうごかし。
※俳諧・西鶴大句数(1677)五「ささ波よする舟にとりのり 身動もならぬ八嶋のみたれにて」
② 行動すること。世の中を渡ること。
※松翁道話(1814‐46)一「一国の主が我ままに身うごきすると」
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉二「妻の立場を庇ってやらなければ、結局夫婦身動きが取れなくなる」

み‐うごかし【身動】

〘名〙 =みうごき(身動)
談義本・教訓雑長持(1752)四「縄からげのぶらぶらする棚へ上げられ、身動(ミウゴカ)しする度に、万歳楽、世なをし世なをし」

み‐じろ・ぐ【身動】

〘自ガ五(四)〙 (古くは「みじろく」か) からだをすこし動かす。身動きする。
※宇津保(970‐999頃)蔵開中「寝入らでみじろきふし給へれば」

み‐じく・る【身動】

〘自ラ四〙 からだを動かす。身をもじる。みじろぐ。
※能因本枕(10C終)一〇〇「すずろなる事はらだちて、おなじ所にも寝ず、みしくりいづるを」

み‐じろぎ【身動】

〘名〙 (古くは「みじろき」か) 身動きすること。また、その動き。
落窪(10C後)二「六人まで乗りたりければ、いとせばくてみじろきもせず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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