身売(読み)みうり

精選版 日本国語大辞典 「身売」の意味・読み・例文・類語

み‐うり【身売】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 身代金を取って、約束の年季の間、勤め奉公すること。前借金と引き替えに一定期間奉公すること。多く娼妓にいう。
      1. [初出の実例]「身うりの事、ぬす人のさいくゎたるべし」(出典:塵芥集(1536)六七条)
    2. 金などと引き替えに権利・施設などを譲渡すること。
      1. [初出の実例]「一万人とその家族のパンの問題にかかはるのですから、東モスの身売(ミウ)りについても、鳴りを静めておとなしく働いてますがね」(出典:真理の春(1930)〈細田民樹〉ひるしぼむ花)
  2. [ 2 ] 謡曲。廃曲。越後国蒲原の湊(みなと)に住む男が、貧乏で父母法事ができないのを嘆き、奥州へ下る船の船頭にわが身を売り、その銭で久上(くがみ)の寺の僧を呼び供養の法事を行なう。法事のあと弟の小次郎がこれを知り兄に代わりたいと嘆くと、船頭はその心に感じて代金を兄弟に与えて、兄を自由にする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「身売」の解説

身売
みうり

人身売買(じんしんばいばい)

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android