転相(読み)テンソウ

化学辞典 第2版 「転相」の解説

転相
テンソウ
phase inversion

水と油とをふりまぜると,水中油滴型(O/W)と油中水滴型(W/O)との2種類乳濁液が生成する可能性があるが,実際にはどちらか一方ができやすく,かつそれは主として乳化剤の種類によって決まる.一般に,水溶性界面活性剤を用いるとO/W型になり,油溶性界面活性剤を用いるとW/O型になる傾向がある.ナトリウムセッケンで乳化した乳濁液はO/W型であるが,これに適量のマグネシウムイオンあるいはカルシウムイオンを加えると,乳濁液がW/O型にかわるのはそのためと考えられる.これを転相という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む