辞譲(読み)ジジョウ

デジタル大辞泉 「辞譲」の意味・読み・例文・類語

じ‐じょう〔‐ジヤウ〕【辞譲】

へりくだって他人に譲ること。謙譲

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「辞譲」の意味・読み・例文・類語

じ‐じょう‥ジャウ【辞譲】

  1. 〘 名詞 〙 謙遜して譲ること。へりくだって他に譲ること。謙譲。
    1. [初出の実例]「妃曰不敢辞譲、左之右之随命、僧懐歓色」(出典聖徳太子伝暦(917頃か)上)
    2. 「正に是れ封建の貴族権を争ふの時節にて、又唐虞辞譲の風を慕ふ者なく」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉二)
    3. [その他の文献]〔孟子‐公孫丑・上〕

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普及版 字通 「辞譲」の読み・字形・画数・意味

【辞譲】じじよう(じやう)

遠慮して、辞退する。〔礼記、曲礼上〕長問ふに、辭讓せずして對(こた)ふるは禮に非ざるなり。

字通「辞」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の辞譲の言及

【四端】より

…中国,儒教の主張の一つ。孟子によれば,人の身体に四つの手足があるように,心のなかにも惻隠(そくいん)(あわれみいたむ心),羞悪(しゆうお)(悪を恥じ憎む心),辞譲(譲りあう心),是非(よしあしを見わける心)の四つが本来的に備わっていて,これら四つの芽生え(四端)を,それぞれ仁,義,礼,智という完全な徳へとたいせつに育てあげねばならないという(《孟子》公孫丑上篇)。朱熹は仁義礼智を〈性〉(本性)とし,〈四端〉とはそれらが〈情〉として外に現れ出た〈緒〉(端緒,いとぐち)だと解釈する(《孟子集注(しつちゆう)》)。…

※「辞譲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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